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従来型のフリクションディスク(以下:ディスク)を使用するLSDの場合、効きの強さやロックタイミングの変更は、カム角の変更かディスクを押しつける力の強弱(イニシャルトルクの変更)によって行なうことが一般的だった。しかしこれだけでは、LSDが効いて欲しくない場面でも効いてしまい、反対に、強烈に効いて欲しい場面で効きが足りないという状況が起きやすい。ファイナルLSDは、そういった従来型LSDの欠点を補うため、製造元であるOS技研独自の技術を盛り込んで製作した「LSD非作動時はオープンデフのようになり、LSD作動時は完全にロックする」という、全く新しい発想のトラクションデバイスだ。従来型LSDの大きな短所上の写真は、ソルブLSDと同一の構造を有する、カーツ製の他車種用LSD分解図です。(特許取得=日本、米国、台湾特許出願中=韓国)ファイナルLSDは、プレッシャーリングに内蔵した12組24本のスプリングの強さ&本数の調整で、効き始めるタイミングを自由に調整可能。セッティングした駆動力に達するまで(低負荷時)は、左のイラストのように、内蔵スプリングの力によりプレッシャーリングは完全に閉じ、オープンデフと同様に作動。そして、セッティングした駆動力に達すると(高負荷時)、右のイラストのように、プレッシャーリングがすべてのディスクに対し強烈に圧力を掛けロック状態になる。この切り替わる時は、瞬時に、しかもスムーズに切り替わることも特徴のひとつ。また、従来型LSDでは当たり前のように発生したチャタリング音もほとんど発生せず、さらにステアリングへの影響もほとんどない。内蔵スプリングによるロックタイミングセッティング機能1)従来型LSD以上のロックにより、悪天候時や不整地での走行性能向上の他、LSD自体からの発熱、ディスクの摩耗、イニシャルトルクの低下等が少なく、さらに、摩耗や発熱が少ないので、LSDオイル及びLSD本体のライフサイクルが驚異的に長い。※OS技研の長距離テスト車輌において、150,000km走行後の検査の結果、性能低下は見当たりませんでした。2)長時間の連続スポーツ走行時でも、熱ダレによるロック率&イニシャルトルクの低下がほとんど起きない。3)急加速時や悪天候時に蛇行等が起こりにくくなる。4)加速時に衝撃なくスムーズにロックするので、姿勢変化が起こりにくく、コントロールしやすい車両特性になる。5)コーナー脱出時や不整地走行時に、スムーズにLSDが作動するので、高度な走行安定性とトラクション性能を実現。6)アクセルOFFで走行した際は瞬時にフリーの状態に戻るため、アンダーステアになりにくい。ファイナルLSD装着のメリット※この資料に記した内容は、株式会社オーエス技研のホームページ及び「スーパーロックLSD」のカタログの内容を元に製作しています。※この資料内に記載している特許については、すべて株式会社オーエス技研によるものです。(特許取得=日本特許出願中=米国、韓国、台湾)ファイナルLSDは、熱間精密鍛造等の最先端技術を投入して、サイドギアやピニオンギアを従来品よりも小型化したことで、プレッシャーリング幅を薄くすることが可能となった。また、新発想のサイドギアの設計などにより、従来品であるソルブLSDがディスク枚数6組12枚なのに対し、ファイナルLSDは1.6倍強の10組20枚(フロント用は8組16枚)もの枚数を組込むことが可能になり、その結果、LSD作動時に強烈なトラクションを発生させることに実現した。新発想のサイドギア上の写真は、ファイナルLSDと同一の構造を有する、OS技研製の他車種用LSD分解図です。LSD非作動時LSD作動時は、今までのLSDと何が違うのか?